少しご紹介が遅くなりましたが、埼玉県が作成した価格交渉に役立つツールがあります。
こちらが結構評判が良いので今回ご紹介させていただきます。以下からダウンロード等できます。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/library-info/kakakukoushoutool.html
大きく分けて2つあります。1つ目は「価格交渉支援ツール」で、企業間で取引される様々な原材料やサービスの価格について、自由に選択し、価格の推移と増減をグラフ化することができるツールです。2つ目が「収支計画シミュレーター」で、価格転嫁の有無が今後の企業収益に与える影響をシミュレーションできるツールです。
(1)価格交渉支援ツール
こちらは以下にあるように、得意先と価格にについて交渉するときに所属する業界の原材料費等がいかに上がっているかをグラフで示しているものです。
毎月情報はアップデートされているようなので、必要な時にダウンロードして使ってください。ただし、エクセルデータのマクロに保護が掛かっていて使用できない場合があります。その場合、データのプロパティからデータを信用するにチェックを入れて使えるようにしてください。
このような作業が面倒な方は、主な業界は既にPDFデータとしてダウンロードできるようになっていますで、そちらのデータをダウンロードしてお使いください。もしエクセルデータを使用したい場合は簡易マニュアルをご覧いただくのが良いと思います。
(2)収支計画シミュレーター
こちらは、企業が適切な価格転嫁をしない場合、今後の収益にどの程度影響を与えるのかを理解し、経営に生かすことができるよう、物価高騰に見合った適切な価格転嫁の程度を分析できるツールです。
以下のように①直近の決算書の状況を入力(基本情報入力シート)、②今後の経費の予想を入力(上記の価格交渉支援ツールの近年の経費の傾向を使うのが良いとのこと)(シミュレーション入力シート)、③価格を上げた場合の売上計画を入力(シミュレーション入力シート)、④そして価格を上げた場合とあげなかった場合の利益の違いがグラフで示してくれます。下図表の右のグラフのように2つのグラフで比較できます。
このような入力に慣れていない方はマニュアルがありますので、参考にしてください。
また埼玉県の場合はこちらの使用に関して中小企業診断士の無料アドバイスが受けられる制度があるのでぜひご活用ください。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/kakakutenka-bansougatashien.html
以下は、中小企業庁が用意している「価格交渉ハンドブック」になります。交渉のための準備方法や交渉術などが載っていますのでご参考にされてください。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/pamflet/kakaku_kosho_handbook.pdf
野本中小企業診断士事務所でもご支援しますので、ご興味のある方はお問い合わせください。