経済産業省や各行政団体の補助金に関しては随時ご紹介していますが、たまに厚生労働省の助成金で使えそうなものを見つけます。今回は、厚生労働省の助成金からシニア人材を採用した時に役立つ助成金をご紹介します。助成金なので補助金と異なり事業計画書を作成して申請し、採択を待つという工程は必要ありません。単に申請するだけですが、多分書類は補助金より大変だと思います(笑)。
(1)65歳超雇用推進助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139692.html
詳細は上記のURLからご確認できますが、以下簡単にまとめました。
・コースが3つあります。
①65歳超継続雇用促進コース
・65歳以上への定年引上げ、定年の定めの廃止、希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入
他社による継続雇用制度の導入のいずれかを実施した事業主に対して助成するコース
・定年の引上げ等の措置の内容、60歳以上の対象被保険者数、定年の引上げ年数に応じて10万円から160万円を支給
②高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
・高年齢者向けの雇用管理制度の整備等に係る措置を実施した事業主に対して助成するコース
・支給対象経費の60%を支給
③高年齢者無期雇用転換コース
・50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換させた事業に対して助成するコース
・対象労働者1人につき48万円
・申請・問い合わせ先:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
https://www.jeed.go.jp/location/shibu/
(2)エイジフレンドリー補助金
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html
こちらも詳細は上記URLからご覧頂けますが、以下簡単にまとめました。
・2コースあります。
①高年齢労働者の労働災害防止コース
・高年齢労働者が安全に働けるよう、高年齢労働者にとって危険な場所や負担の大きい作業を解消する取組等に対して、
補助を行います。
・対象となる取組:高年齢労働者(60歳以上)の労働災害の防止のための取組に要する費用
例:転倒・墜落災害防止対策
重量物取扱いや介護作業における労働災害防止対策
暑熱な環境による労働災害防止対策
その他の高年齢労働者の労働災害防止対策
②コラボヘルスコース
・コラボヘルス等の労働者の健康保持増進のための取組に対して、補助を行います。
・コラボヘルスとは、医療保険者と事業者が積極的に連携し、明確な役割分担と良好な職場環境のもと、
労働者の予防・健康づくりを効果的・効率的に実行することです。
・対象となる取組:労働者の健康保持増進のための次の取組に要する費用
例:健康診断結果等を踏まえた禁煙指導、メンタルヘルス対策、ハラスメント対策等の健康教育等
※産業医、保健師、精神保健福祉士、公認心理師、労働衛生コンサルタント等によるもの
事業所カルテ・健康スコアリングレポートの活用等によるコラボヘルスを実施するための
健康診断結果等を電磁的に保存及び管理を行うシステムの導入
栄養・保健指導の実施などの労働者への健康保持増進措置
・補助金額等
今後ますます女性が当たり前のように働くようになると、採用できるのは高齢者と外国人労働者に限られてきます。さらに企業での定年も65歳や70歳となると、定年後の人たちを採用することも難しくなります。そのような状況ですので、65歳でも今後は若手と呼ばれるようになるかもしれません(笑)。
もし採用を検討されている企業様はこのような制度を活用してみることも良いのではないでしょうか。