本年の8月に帝国データバンクがコロナ融資に関する意識調査を行いました。
2020年5月に始まったコロナ融資の元本据え置き期間が終了し元本返済が開始され、かついわゆるゼロゼロ融資が9月末にて終了したのに合わせて調査をしたようです。
ちなみに、ゼロゼロ融資(国の利子補給による利子無料)は9月末にて終了しましたが、無担保・無保証・低金利の本来のコロナ融資は来年の3月末まで継続されていますので、以下の日本政策金融公庫のウェブサイトから見ることができます。
帝国データバンクのリリースは以下の様に伝えています。
調査結果
1. 1 新型コロナ関連融資を「現在借りている」は49.2%
・新型コロナ関連融資を「借りていない」企業は45.8%。一方、「現在借りている」は49.2%と半数近くに。
・規模別では、「小規模企業」で「現在借りている」が57.7%、「中小企業」が54.1%となり、「大企業」(23.4%)を
それぞれ34.3ポイント、30.7ポイント上回る。
・また「家具類小売」「旅館・ホテル」「飲食店」など4業種で7割を超えていた
2. 2 借入企業の4割超が返済率「3割未満」
・8月時点の返済状況、融資の『5割以上』を返済している企業は13.3%にとどまる。
・企業の3社に2社は返済を開始しているが、そのうち『3割未満』の返済が42.3%を占める。
・企業の32.6%は「未返済や今後返済開始」であり、返済はこれから本格化
3. 3 今後の「返済に不安」、2月時点より3.2ポイント上昇し借入企業の12.2%に
・すでに返済を開始している企業は64.8%。また、今後1年間で新たに返済開始を迎える企業は約2割にのぼる。
・今後の返済見通しは、「融資条件通り、全額返済できる」企業が85.5%。一方で、「返済が遅れる恐れがある」(5.2%)
や「金利減免や返済額の減額・猶予など条件緩和を受けないと返済は難しい」(4.8%)、「返済のめどが立たないが、
事業は継続できる」(1.1%)、「返済のめどが立たず、事業を継続できなくなる恐れがある」(1.0%)など、
今後の『返済に不安』を抱いている企業が12.2%にのぼった。
・返済に不安を感じている企業は2月時点より3.2ポイント上昇
4. 4 活用した支援策、「雇用調整助成金の利用」が29.1%でトップ
・新型コロナ関連融資以外で活用した支援策では、「雇用調整助成金の利用」が29.1%でトップ。次いで、
売上高が50%以上減少した企業を対象とする「持続化給付金」(25.7%)が続く
当プレスリリースは以下から見ることができます。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p220909.pdf
中小企業(小規模事業者含む)だと半数以上の企業がこのコロナ融資を利用しており、その半数がまだ返済未開始、残りが返済が返済が3割未満という状況の様です。さらに、全体の12%が返済に不安を持っているというデータが出ていますが、大企業を抜くと中小企業の約4分の1が返済に不安を感じている状態だと思います。
資金繰りも含めて早めに動くことが必要です。少しでも不安があれば、融資を受けている金融機関、地元の商工団体や支援機関へまず相談されてみてください。
千葉県だと地元の商工会・商工会議所、千葉県産業振興センターや千葉市産業振興財団(千葉市の企業のみ)などがあります。
是非お問合せ下さい。