久々の書籍紹介になります。
タイトル 質問型営業でトップセールスになる絶対法則
出版社 ダイヤモンド社
著者 青木毅
価格(税別) 1,400円
中小企業経営者 ☆☆☆☆
中小企業診断士勉強者 ☆☆☆
<内容>
営業の本質とは「お役立ち」と「質問」である。
(1)トップセールスはお客様を選んでいる
・トップセールスは、売れる人にしか話さない。お客様の気持ちを確認するために、3つの問いで見極める。
①そもそも欲求を持っているか。
②自分が問題を解決したいと思っているか。
③そのための投資をする用意はあるか。
・トップセールスの特長は、「堂々としている」「下手にでない」「人の話をちゃんと聞く」「共感する」の5つである。特に「なるほど、そういうことなんですね」と共感し、お客様の信頼を得ている。
・トップセールスは、「一番の問題は●●じゃないですか」と当然知っているかのように、一度成功したお客様と同じタイプの顧客を狙っている。
・「お客様が質問をしてきた時が売れるかどうかの見極めポイント。「現状」「障害」「解決策」の手順で質問をすることにより、お客様から解決策に関しての質問をしもらえるように導く。例:「現在はどうしていますか」「障害になっているものはないですか」「何が問題ですか」「何を(対策として)していますか」
(2)トップセールスはお客様に話をさせるのがうまい
・トップセールスの共通点は、強気であること。「その時採用されなくもいつかは採用される。なぜなら、良い提案をしているから」と、絶対的な自信をもっている。
・商品の説明をしないと決めることで、相手の話を聞くことに集中する。その時に、感謝と褒めるを忘れない。
・「セールスはお客様のためにある」「商品はお客様のためになる」を実践するためにも、「そもそも会社をどのようにしたいのですか」と聞き、お客様の本気度を見て、売るか売らないかを判断する。
(3)トップセールスは断られることが100%ない<プレゼンテーション>
・プレゼンテーションで大事なのは、商品の説明ではなく、商品の価値に気づかせること。
・「なぜ会ってみようと思われたのですか」と聞くことで初対面でも、社長の本音(本当の課題)が分かり、最高の提案ができる。
・会話の端々で商品を手に入れた時のメリットをイメージさせる。
・「もし〇〇できたらどうですか」と自分の為ではなく、相手のために胸を堂々と張って提案できる。
・トップセールスは、「大変だったことは何でしょうか」とお客様ヒストリーを聞き涙を流すぐらい感情移入ができる。
(4)トップセールスは契約で追い込まない<クロージング>
・最高のクロージングは、「なぜ私が買わなければならないのか」をお客様自身に語らせて、購入する意志を固めさせる。
・テストクロージングを使ったアプローチを駆使する。
①アポイントと~アプローチの段階
・「〇〇について考えるようなことはありますか」「どのようなことを考えていますか」
②アプローチからプレゼンテーションの段階
・「解決を望んでいますか」「それはどのくらいの気持ちですか」「その方法があれば聞いてみたいですか」
③プレゼンテーションからクロージングの段階
・「今までの話を聞かれてどのように思われましたか」「なぜそのような感想を抱いているのですか」「ご自身にどのくらい役立ちそうですか」
・「何のためのセールスか」を考え、役に立たないと思うなら断り、いい加減な仕事をしない。
(5)トップセールスはお客様に営業をしてもらう<フォローアップ>
・トップセールスは新規開拓をせず、熱心なお客様のところに足を運ぶことで新規営業を代わりにやってもらう。
・「どのような変化がありましたか」で、お客様に変化の実感をしてもらい、口コミに繋げられる。
(6)トップセールスは自分にセールスで来ている
・トップセールスは、商品を愛し、とことん研究し、自分から買ってもらうことが最良の選択と考えている。また、お客様の声に耳を傾けることでしかお客様の役に立てないことが分かっている。
(7)確固たる信念が真のトップセールスを育てる
・「売る」から「買ってもらう」へ、そして「売ってあげる」の境地に立っている。つまり、セールスパーソンとお客様の関係性を医師と患者の関係性に昇華させている。
<感想>
一部個人セールス的な内容もありますが、BtoB営業でも十分使える内容になっていると思います。特に、アプローチの段階から質問によりお客様の課題を読み取り、それに対して解決策を提案していくというのは最近の営業論の正攻法となっていると思います。
また、お客様を最初の段階で選ぶのも大変効率的で良い考え方だと思います。電話営業とか飛び込み営業がまだ多い中、営業方法も進化させないと置いていかれてしまいますね。
多少やり過ぎ感もある所もありますが、自社の商品を好きなるということは基本なので良いとしましょうか(笑)。