今週はものづくり補助金に関して2点ご紹介したいと思います。
悪いニュースと良いニュースの1ずつあるのですが、やはり良いニュースから行きましょう(笑)。
良いニュースは、千葉県でものづくり補助金の特別枠に採択された事業者様に、ものづくり補助金でカバーされなかった部分の一部を補填しましょうというものです。
以下千葉県の「新しい生活様式に向けた設備投資補助事業について」のウェブサイトです。
http://www.pref.chiba.lg.jp/sanshin/gizyutu/new-lifestyle/koubo.html
申請要件等は相変わらず分かりづらいので、ぜひ募集案内を読んでください。
ポイントは以下の通りです。
・2次(5月)、3次(8月)、4次(12月)締切り申請者(かつ採択者)が対象
・特別枠にて申請した者のみ(通常枠で採択された場合も対象)
・補助金上限の1000万円でカットされた分の補填
例:補助金対象 1600万円
補助率 3/4
補助金額 1600万円×3/4=1200円
この場合実際支払われるのは上限の1000万円になりますので、その差額200万円(=1200万円‐1000万円)
が補助対象です。
このような制度は他県ではたまにあったのですが、千葉県では珍しいと思いますので、該当される企業様は是非ご活用ください。
次に悪いニュースですが、結構中小企業診断士の間では既に話題になっているようです。
10日の朝日新聞に以下のようなニュースが出ていました。ヤフーニュースにもなったのでかなり見た人は多いようです。
「開発した減塩めんたいこ注文なし 国費ムダ、検査院指摘
会計検査院は10日、国費の無駄遣いや不適切な経理など改善が必要な事業が248件、297億円あったとする2019年度の決算検査報告を菅義偉首相に提出し、公表した。新型コロナウイルスの影響で検査を抑制したため、指摘件数は1994年度以降で最少。検査院によると、各地の官公庁などに出向く「実地検査」を4~5月は中止し、6月以降も一部の実施にとどまったという。
省庁別の指摘金額では、国土交通省が101億5984万円、外務省が57億6809万円と多かった。1件あたりの最高額は、外務省が公益財団法人日中友好会館に拠出した57億6千万円。日中で協力して黄砂対策の植林などを行う予定だったが、実施されないまま資金は同会館が保有していた。事業は今後実施する予定だが、外務省は指摘を受け、使う見込みのない資金が出た場合は国庫に返納するよう同会館に求めたという。(北沢拓也)
「減塩のめんたいこを開発する」――。こんな理由で国の補助金を使ってミキサーなどの設備を購入した福岡市の水産加工会社が、実際には減塩ではない従来品の製造に設備を使っていた。補助事業を担う全国中小企業団体中央会によると、この会社は「開発はできたが注文があまりなく、設備の用途を変えてしまった」と説明したという。
この補助金は中小企業庁の所管で、「革新的なものづくり」などに取り組む中小企業を支援するもの。会計検査院は不適切だと指摘し、同社は2017年に設備の購入に使った補助金870万円を返納した。」
こちらでヤフーニュースは見れます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/72c1dd66cedc9587464a5ceddde0343063aa81e5
補助金の名前は出ていませんが、ものづくり補助金だと思います。
これまで、機械を導入して補助期間内に勝手に売却してしまったような場合を除けば、返金ということは無いとの認識でしたが、これからは、(多少見せしめの意味もあると思いますが)申請した事業目的通りに使用しなければ(未使用も)返金の可能性があるという事を事前に企業様へのお伝えした方が良いと思います。
つまり、機械を入れることがものづくり補助金の目的ではなく、機械を導入し新規事業を起こす、売り上げ及び利益を上げるということが目的であることを企業様にも伝えていきたいと思います。
これが本来の姿だと思いますが、そうすると返金しなければならない企業様は結構ありそうですが(笑)。。