10月16日の日経MJに「ネットライフ1万人調査」という記事が出ていました。
先週載せたキャッシュレス・ポイント還元事業に関係しそうなので、今週、来週はこの調査についてお話させてください。
調査内容は以下の通りです。
今週は(1)から(4)、来週は(5)から(9)をご説明します。
(1)QRコード決済
(2)普段から使うアプリ
(3)SNS
(4)個人間取引
(5)インターネット通販
(6)ライブ動画
(7)音声操作
(8)格安スマホ
(9)シェアリングサービス
まず、(1)QRコード決済です。
以下の図表でわかるように、PayPay、Line Pay、R Pay(楽天ペイ)の三強状態です。
ただ、内容はそれぞれかなり異なっています。
①PayPay
・利用経験率 54.6%
・30歳以上の各年代で利用経験50%超え
・40歳代以上の男性では6割超え
・中高年層の支持が厚い
・登録者数 1500万人(10月1日現在)
②Line Pay
・利用経験率 44.3%
・10代後半で58.9%、20代で53.6%
・高校生や大学生など友人とのコミュニケーションでLineを使う層を中心に伸ばしている
③R Pay(楽天ペイ)
・利用経験率 34.1%
・「楽天カード」と連携すると還元率が高まるので自社のEC利用者を中心に伸ばしている。
・クレジットカードが作れない10代後半は利用者が1割台と低迷
また利用場所は、コンビニエンスストアが78.5%と断トツです。
利用金額でQRコード決済と他の決済方法を比較した結果が以下のようになっています。
QRコード決済は1回の平均が3,964円とクレジットカード(18,295円)はもとよりデビットカード(9,688円)よりも低いようです。
QRコード決済では千円未満が40.2%と圧倒的に多く、記事では先日のセブンペイであったようなセキュリティの問題を理由に挙げていますが、QRコード決済やタッチ式決済(スイカなど)は一度カードにお金を入金しなければらないのでその手間で利用金額低いのだと個人的には考えています。
今後もこの傾向は続き、高額利用はクレジットカードとデビットカード、少額利用がQRコード決済、タッチ式決済、カード型電子マネー(ワオンなど)になるでしょう。
QRコード決済を使用している理由は以下の通りで、やはりポイント還元が一番の理由になります。
①利用サービスポイントが付くから 52.8%
②財布や小銭・カードを持たなくて良いから 49.1%
③ポイントの還元割合が大きいから 40.2%
使わない理由は以下のようになります。
①現金やカードの支払いに慣れているから 55.9%
②サービスやセキュリティに不安があるから 34.0%
③個人情報を取られたくないから 20.4%
続いて(2)普段から使うアプリです。
年齢層によって利用傾向が分かれてるのが特徴です。
シニアの男女ではニュースや天気予報の利用頻度が高くなっています。
20代以下の若年層では、動画や音楽などの利用頻度が高くなっています。
ニュース系アプリの利用率は全体では48.0%
60代以上の男性は74.4%、60代以上の女性は61.2%
そのため、若い人を取り組むためにクーポンサービスを展開しているようです。
動画系アプリの利用率は10代後半では男女とも60%超え
TikTokやC Chanelが人気
音楽系アプリも利用率が10代後半男女で50%超え
アマゾンミュージックアンリミテッドやスポティファイが人気
次は(3)SNSです。
やはりLineが断トツで、半数以上の人が使っています。
2位はツイッター、3位が逆転でインスタグラムが入りました。4位は逆転されたフェイスブックになります。
Lineは全ての年代層で40%を上回り、8100万人が利用しています。
3位に上がったインスタグラムは、10代後半が21.3%、20代も15.7%と高いが50代は4.8%に留まる。
4位に落ちたフェイスブックは、50代男性が20%を超えるが10代後半、20代は1%以下となっている。
今週最後はメルカリやヤフオクのような(4)個人間取引(C to C)です。
1年前はまだヤフーオークションがメルカリより利用率は高かったのですが、今回はメルカリが一番(20.5%)とヤフオク(19.2%)を逆転しました。
メルカリは若いほど利用が多く、20代は41.1%、50代は13.0%となっています。
両社とも今回QRコード決済を始め、使い勝手の向上を図っています。
経済産業省の発表した2018年フリマアプリ市場は前年比32.2%増の6392億円です。
今後もまだまだ伸びそうですね。