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書評②「小さな企業が生き残る」

本日はブログの2回目になります。

今回も私の読んだ本の中で中小企業の経営者の方に役に立ちそうなものをご紹介します。

今回は「小さな企業が生き残る」という本で、大阪のデザイン会社の金谷さんという方が事業に悩んでいた中小企業を新商品開発を一緒に行って助けるという内容です。

 

是非ご参考にされてください。

 

タイトル   小さな企業が生き残る

出版社    日経BP

著者     金谷勉

価格(税別) 1600円

 

中小企業経営者    ☆☆☆

中企業診断士勉強者  ☆☆☆

 

<内容>

(1)生き残るために撮るべき12の手段

①ビジネスの景色を変えて、良い風が行く市場にブリッジング(新規参入)する

 ⇒本業だけに固執せずに、少し「ビジネスの風景」を変えてみる。自社の定義を変えてみる

②自らの顔を新たにデザインする

 ⇒自社の強みを示して業界の他の人から認識してもらう

③自販商品を作って自走する

 ⇒自社製品で自社の技術やポテンシャルを告知する

④「とりあえず」では作らない

⑤商品はコト、モノ、ミチの3軸で考える

 ⇒商品は技術(コト=強み)、意匠(モノ=商品企画)、販路(ミチ)で考える

⑥商品開発は「あるモノ、できるコト」で取り組む

 ⇒今ある技術・技法と素材・設備を活かして不必要な負担をかけいない

⑦並行活用は当たり前からはずれ、斜めから見ると発見できる

 ⇒常識を疑い、常識を覆す

⑧あえて面倒なモノ、デマが掛るコトをやってみる

⑨モノの背景にある誕生ストーリーを伝えていく

⑩花火型ではなく、バルーン型で続ける

 ⇒何事も継続が大切

⑪異なるところから水を引いて、良い淀みを作る

 ⇒異業種間に広がる斜めの関係性を作っていく

⑫自分のいる場所を確認し、行きたい場所を想定する

 

(2)自分を知り、自分の強みを見つける8ステップ

①自分を知る

・自社の技術は何ですか

・業界の昔から今までの流れ

・現在の業界の状況

・業界の今後の予想

・自社分析ー①現在の売り上げ分析、②現在の自社の事業分析

      ③業界、競合分析+他業界、④技術分析

②抱えている課題を明らかにする

・今どんなことに悩んでいますか

③自分の強みを見出す

・強みと機会

④自分の目標と想いを描く

⑤自分のいる場所を確認する

・自社と競合の特性リストー①事業内容、②イメージ、③得意技術、④商品特徴

             ⑤企画力、⑥品質、⑦デザイン、⑧営業力

             ⑨メイン顧客層、⑩用途、⑪価格、⑫顧客メリット

             ⑬楽しさ、⑭安心感、⑮手軽さ

⑥自分の生きたい場所を想定する

・ポジショニングマップ-高級感/庶民的、高額/安い、お洒落/そうでない

            高付加価値/安い、女性的/男性的、明/暗、暖色/寒色

⑦身の丈に合った考動を設計する

・行きたい場所の競合がやっている商品やサービスを列記して整理する

・行きたい先の事業者のやっていることリストとやっていないことリストを作成

・自分たちがやらなけれならないこととやらないほうがいいことを見つける

⑧開発目標を設定する

・ターゲットユーザー(行きたい場所にいる顧客層)のイメージ

・目指す売り場

・世界観、デザイン、価格

⇒これらの資料は他社(デザイナー、顧客)に対して自分がやりたいこと、作りたい商品のイメージがしっかりと伝えられる

 

<感想>

大阪のデザイン事務所ですが、私のやりたい日本の職人さんへのサポートをしています。そのため、私にも大変役に立つ本だと思います。

また下請で苦しんでいるメーカーの方なら如何に新たな道を探していくためのヒントを得られると思います。

サポート内容がメーカーに特化していますが、どの業界でも経営診断に使える内容と思います。